本を読まない人って、浅いのかな?
ビジネスの世界や世間では、「本を読まない人は浅い」と、なぜか思われがちですよね。
それはなぜなのでしょうか。
そもそも、本を読まない人には、読まない理由があるのでしょうか。
今回は、そんな疑問を解消すべく、本を読まない人が読書をしない理由と、本を読まない人が浅いと思われがちな理由について、個人的な見解も含めつつ解説していきます。
読めば、読書によって得られることのメリットもご理解いただけるでしょう。
本を読まない人と読む人の割合
『平成 25 年度「国語に関する世論調査」の結果の概要』(文化庁資料)によれば、47.5%もの人が、1ヶ月に1冊も本を読まないのだそうです。
年齢別で見てみると、以下の通りです。
年齢が上がるほど本を読まない人が減るのかと思っていましたが、意外な結果です!
1ヶ月のうち、1冊も本を読まない人が多いのが70歳以上。
そして、60代の次に多いのが30代です。
30代は、ミレ二アル世代と呼ばれる20代後半から40代前半の世代のど真ん中ですが、ある調査では、Z世代(10代前半から20代半ば)よりもミレ二アル世代のほうが、ゲームに費やす時間が多いという結果が出ています。
ゲーム以外にも、空いた時間や隙間時間は、家事育児や趣味、ネットサーフィン、SNSなどに費やすことも多い30代ですが、子育て世代でもあるため、自分の時間がなかなか取れないことや、自由な時間は少しでも自分の好きなことに費やしたいというのが、本音でしょう。
特に、読書の必要性や重要性についてあまり意識していない人は、自然と読書の優先順位も下がりますよね。
とは言え、1ヶ月に1冊も本を読まない人の中で、「今後の読書量を増やしたいと思うか」の項目について、44.7%もの割合で、「増やしたいと思わない」と回答の結果が出ています。
つまり、読まない人の約半数は、読めないのでなく、「読書は必要ではない」と考えている人だと言えます。
しかし、この読書を必要としない人こそ、浅い人間なのではないか、と一部では思われていることも事実です。
読書を必要としない人は、どのような理由があるのでしょうか。
本を読まない人が読書を必要としない理由
東洋経済オンラインによれば、本を読まない人が読書をしない理由として考えられることは、以下の5つだと挙げています。
・活字を読み続けることがツラい
・時間がもったいない
・ゲームほど楽しいものではない
・知らない人が書いた本に興味を持てない
・インターネットの方が利便性が高い
一つずつ見てみましょう。
活字を読み続けることがツラい
活字を読み続けることがツラい人は、以下のどちらかが大きな原因の一つです。
・勉強のように感じて苦痛になる
・自分にとって面白くない本を読んでいる
活字が並ぶと、どうしても教科書のイメージが頭の中で浮かんでしまうのは私だけではないでしょう。
教科書は勉強に使うものです。
つまり、「勉強=やらなければならないこと」と思っていると、勉強に関連付けられる活字を読む行為は、「やりたくないけど、やらなければならないこと」になってしまいます。
自分の意思で選択できるようになれば、当然、活字を読むことが勉強の延長のように感じる人が、読書をしなくなることは自然な流れでしょう。
また、自分にとって面白くない本を読んでいる時も、活字を読み続けるのはしんどい作業になります。
面白い本を読んでいると、時間を忘れて没頭でき、書いてあるのは活字だけなのに、頭の中にその情景さえ浮かぶほどです。
それが、活字を読むことの楽しさの一つといえますが、ただ並んでいる大量の文字を目で追い続けるだけの作業は、ただの苦行です。
活字を読み続けることがツラいと感じる人は、まずは自分にとって面白いと感じられる本、興味を持てそうな本から入ってみるのもおすすめです。
時間がもったいない
読書に必要なのは、本に没頭するための集中できる環境と、ある程度のまとまった時間です。
本の種類にもよりますが、小説やストーリー性のある本は、細切れに読むことで話がつながらなくなってしまったり、期間が空きすぎると、前後関係の確認のため、また少しさかのぼらなければならず、読書の進みも悪くなります。
そのような経験がある人からすると、本を読むのは時間がかかってもったいないと感じるのかもしれません。
また、読書をする時、基本的に体は動かさない人が多いと思いますが、それを“行動していない”と認識することで、
「今日は動かない時間が多くて、もったいなかったな」と、読書で得られる価値よりも、体を動かして行動することに意味を感じる人は、読書の時間がもったいないと感じるでしょう。
とは言え、読書もゆったりとしていますが、人の行動の一環です。
ゲームほど楽しいものではない
読書に楽しみを見出せなければ、当然、ゲームの方が楽しいに決まっています。
ボードゲーム・カードゲームの専門店【すごろくや】を立ち上げた丸田康司さんは、F.I.N(FUTURE IS NOW)の記事内にて、ゲームすべてにそなわっている本質について以下のように語っています。
「自らの思考と決断によって、うまくいったと喜ぶ結果が得られる制度の枠組み」
だからゲームの魅力となれば、自らの「喜ぶ結果」のために「思考と決断を行うこと」に他なりません。「喜ぶ結果」の方ではないのです。そして、大事なのはその「自らの思考と決断」の力は一人ひとり違うということ。一直線上のベクトルですらありません。だからこそ、自分の力量にあった、新たな思考のベクトルを提示してくれるゲームや対戦相手に出会った時に、「こんなに新しい考え方をさせてくれるなんて面白い!」と思える。これこそが最大の魅力です。
F.I.N(FUTURE IS NOW)より一部抜粋
自分で考えて進めるからこそ、オリジナリティを出せるものであり、また他者の思考や決断を知る機会を得られるのがゲームの醍醐味なのですね。
その点で言えば、読書も、読み進めながらの解釈や読み終わった後の感想は、個人それぞれのものであり、一人として同じ感想を抱く人はいないように思います。
しかし、読書はゲームのようにリアルタイムで感想や考えを言い合い、感情を出しながらできるものでもなく、読んだ感想をわざわざ誰かに毎度のように伝えるものでもありません。
そういう意味であれば、ゲームに充実感を感じ、読書に時間を使うならゲームをしよう、という考えが一定数あることも理解できます。
知らない人が書いた本に興味を持てない
gooランキングでは、『本を買う時の決め手』についてのアンケートで、以下の結果が出ています。
1位:直感
2位:著者
3位:書き出しだけ立ち読みして
4位:映画やドラマの原作
5位:本の帯
6位:本に関する評価
7位:表紙
8位:話題の受賞作
9位:題名
10位:シリーズもの
11位:本屋のポップ
12位:新作
13位:知人の勧め
14位:出版社
15位:その他
意外なことに、著者が2位でした。
最近では、芸人やアイドルが小説本を出版したり、著名人がエッセイ本を出していたりするため、それによる影響が大きいのかもしれません。
そもそも、知らない人が書いた本を読みたくない理由として、本には著者の私見や思想が詰め込まれていることがあげられます。
特に、ビジネス本や自己啓発本、エッセイ本などは、その人の経験談や独自の見解をもって、最初から最後まで書き綴られていることがほとんどです。
知らない人の経験談や見解なんて、興味ない人には興味ないんですよね。
ならば、別のジャンルで活躍している、自分の好きな著名人が出している本から読んでみるのは、入り口としては比較的入りやすいかもしれません。
自分がその著名人を好きな理由の中には、その人の人生や生き様に少なくとも賛同していることもあるでしょうから。
活字でしか読めない、その人の新たな魅力を発見できるかもしれません。
インターネットの方が利便性が高い
これには、正直同感です。
インターネットは、自分の知りたいことや解決したいことを、ピンポイントで短時間に調べるには最適すぎるツールです。
しかも、スマホやパソコンがあればいつでもどこでも調べられるという特性は、他にかなうものがないんじゃないかというほどの利便性の高さでしょう。
しかし、いつでもどこでも知りたい情報を得られる反面、いつでもどこでも“誰でも”情報を発信することもできてしまいます。
本を出版するには、原稿の執筆語、校正や編集、印刷と製本を経て、書店に並ぶ、という大まかな一連の流れを段階的に踏まなければなりません。
電子書籍の場合は、印刷や製本の工程を省きますが、それでも、本の出版までには半年~1年ほどの時間がかかると言われています。
また、そこに宣伝費が加わってきたり、自費出版なら全額自己負担です。
「お金がかかっているからインターネットの情報より本のほうが信頼できる!」
と一概には言えませんが、専門性の高さや権威性、また、内容の信頼度はインターネット上の情報よりも本のほうが高いでしょう。
インターネット | 本 | |
利便性 | 〇 | △ |
価格 | 〇 | △ |
信頼度 | △ | 〇 |
専門性 | △ | 〇 |
網羅性 | 〇 | △ |
網羅性でいうと、本は基本的に1つの大テーマに沿って追及されていることが多いため、その意味ではインターネットのほうが高いと思い、このようにしました。
本もインターネットも、いつでもどこでも自分のペースで閲覧できる点は同じですが、本は読むこと以外に用途がなく、持ち歩かなければならないことを考えると、利便性は低いと感じるかもしれません。
本を読まない人は浅いと思われる理由
次に、本を読まない人は浅い人だと思われがちな理由を考えてみました。
・語彙力がない
・物事を色んな角度から見られない
・仕事ができる人は本を読んでいる人が多いから
・好奇心がなさそうだから
こちらも一つずつ解説していきます。
語彙力がない
語彙力と聞くと、よく思い出すのが、テレビで著名人が食レポをする場面。
テレビを通したこちらサイドは、もちろん味やその香りすらもわかりません。
それを、こちら側もまるで食べているような感覚に連れて行ってくれるのが、良い食レポだと個人的には思います。
それが「良い香りですね~」や「美味しい!」だけでは、その逸品の良さも素晴らしさも何も伝わりません。
このような場面を見た時に、語彙力の人か高い人か低い人なのかがバレてしまうよな、と。
そもそも、言葉を知らないと、自分の感じたものを体現することができません。
仕事をするにも、本を書くにも、映画やドラマの原稿を書くにも、そこには必ず言葉が必要であり、我々人間は、言葉なくして生きてはいけないのです。
語彙力を養うには本を読むことをおすすめします。
ただ読むだけではなく、出会った言葉の意味がわからなければ、自分で調べてインプットし、何かの機会にアウトプットすることで、その言葉を自分の中へ吸収しましょう。
語彙力が増えると、物事の理解度も高まり、知らなかったことへの興味が出てくることで人生の充実度も変わります。
物事を色んな角度から見られない
本を読むことは、一つの物事に対して、自分が思いもしなかった角度からの考え方を知れる機会でもあります。
自分の考えを大切にし、従うことも素晴らしいことですが、自分だけの中でのみ考えられることはたかが知れています。
本当に困ったとき、落ち込んだ時、悲しいときなど、ネガティブな発想しかできなくなったときに、「でもこんな風にもとらえられる」と、物事に対して発想の転換力があることで、人生の生きやすさが変わってくるものです。
本は、一つのテーマについて、著者が経験したことを交えながら、それぞれの言葉で表しているからこそ面白いと感じます。
また、物事を色んな角度から見られるということは、対応力や柔軟性が高い考えの持ち主とも言えます。
例えば職場で、一つのやり方しか知らず、それに固執するばかりに、一つの仕事が成し遂げられないとしたら、自分の評価も上がらずもったいないと思いませんか?
「成功させるためにはどうしたら良いだろう」「これがダメだったなら、次はこれをしてみようか」など、
一つのことに対し、あらゆる角度から見て行動できる人は、そのような経験を今までにしている人や、本から学んでいる人が多いでしょう。
仕事ができる人は本を読んでいる人が多いから
経営者に本を読んでいる人は多いですし、著者として本を出版している人も多いですよね。
このような人は、一見自分には関わらないようなジャンルの本までも幅広く読み、広く深く、知見や知識を広げています。
物事の見方や考え方は十人十色だということを本からも学んでいるため、発想が柔軟だったり、他者の意見を受け入れながらも、自分の信念や考え方はぶれずに持ち続けられます。
全てを本から学んでいるわけではないでしょうが、読書がその人の思考に大きな影響を与えていることは間違いないでしょう。
好奇心がなさそうだから
自ら読書をする人は、「気になったことを掘り下げたい」という探求心や、「自分の知らない世界を知りたい」という好奇心が旺盛です。
今は、SNSやYouTubeなどで学べる手段や機会も多いため、「本を読まない=好奇心がない」とは、一概に言えません。
ただ、ある物事についてより深く知るには、読書という手段は選択肢のひとつとして欠かせないでしょう。
本を読まない人が浅いわけではない
本を読まない人は、ただ単に面倒だと思っているわけでなく、読書の時間を別の何かに有効活用していたり、読書以外の方法で学ぶ機会を得ている人も多くいます。
つまり、「本を読まない人=浅い人」が必ずしも当てはまるわけではありません。
とは言え、趣味を探している人や何かに没頭したい人に読書はおすすめです。
どんな本を読めばいいかわからない人、また、本の購入に迷う人は、本の要約サービスを活用してみると、読みたい本が見つかるかもしれません。
1冊の本を、大体5分ほどで読めるため、読書にまとまった時間を割けない人や、仕事の通勤中、休憩時間などにもサクッと読めます。
本を読まない人でも気軽に始められるため、まずは要約からスタートしてみてはいかがでしょう。
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