「今日約束の日かぁ。少し前まで楽しみだったんだけど、なんか憂鬱。行きたくない…」
友人や家族、恋人など、誰かと会う予定の当日になって急に行くのが嫌になったり気分が乗らなくなることってありませんか?
「何となく場の雰囲気に流されて…」「断り切れずに約束してしまった…」など、初めから乗り気ではないことを自覚できているならまだしも、
約束した時点では心から楽しみだったはずなのに、直前になって行きたくなくなると自分の気持ちがわからずモヤモヤしますよね。
この現象の根本の原因は、自己肯定感の低さにあります。
本記事では、自己肯定感がどのように関係しているのかについてわかりやすく解説し、読めば必ず納得していただける内容です。
・相手に気を遣いすぎて、自分の意見を伝えられない
・自分の気持ち(考えていること、どうしたいのか)がはっきりとわからない
・自分の気持ちより相手の気持ちを優先して考えてしまう
・他人からどう見られているかを常に気にしてしまう
読むことで、自分の気持ちと、どのように行動すれば良いのかがわかり、予定の直前に行きたくなくなる現象からもおさらばできます。
自己肯定感を上げ、生きやすい人生を手に入れましょう。
自分のことを知る方法はこちらから直前に行きたくなくなる現象が起こる理由
予定の直前になり、行きたくなくなる気持ちには、大きく分けて二通りのパターンに分けられます。
① 当日起きた瞬間に「めんどうだな~。眠いし断っちゃおう」系の自己中タイプ
➁ 「相手とどんな話しよう…。そもそも相手は自分と会うことを楽しみにしてくれているんだろうか。楽しいと思ってもらう自信がない。行ってしまえば楽しいのはわかっているんだけど…どうしよう。会う前から気を遣いすぎて考えるのも嫌になってきた…」系の勝手に気遣いすぎて疲れるタイプ
そもそも①の自己中タイプなら自分の気持ちに従い行動しているだけなので、わざわざこの現象を調べることもしないはずです。
そのためこの記事を読んでいるあなたは、➁の『勝手に気遣いすぎて疲れるタイプ』さんと思われます。
ちなみに自己中タイプについては以下記事に詳しくまとめてますのでご参照ください。
勝手に気遣いすぎて疲れるタイプでも、自覚している中ではここまで考えてないよ、という方もいらっしゃるでしょうが、
直前になって行きたくなくなってしまっている時点で、無自覚ながらも頭の中では考えており、「行きたくない」へつながっているのです。
そしてこれらは直前になって急に起こることではなく、約束した日から予定当日までの間に徐々に気持ちが膨らんでいることが大半です。
ただ、膨らんでいる気持ちに本人が気が付かないようにしている、もしくは無意識に思ってしまっているため、
直前になって急に「行きたくない」という気持ちが表面に現れている、というのが現象の正しいところでしょう。
また自分が「行きたくない」と思っても、罪悪感にさいなまれ当日に断ることもできません。
「心配していたよりずっと楽しかったな~!」と仮に思ったとしても、家に着くとどっと疲れてしまう。
もしくは、「次会った時もまた楽しく過ごせるだろうか」「もう次に話せる話題もなくなってしまった…」
など、楽しかった気持ちよりも起こるかもわからない未来のことばかり考えて不安になる。
断れば罪悪感に押しつぶされそうになり、行けば気遣いすぎて疲れてしまうなんて息苦しく生きづらいですよね。
これらは全て自己肯定感の低い人に見られる特徴でもあります。
次は自己肯定感について説明しながら現象との関係について見ていきましょう。
直前に行きたくなくなる現象と自己肯定感との関係
そもそも自己肯定感て何?や、自己肯定感の本質について誤った認識を抱いている方もいるかもしれないため、自己肯定感についてお伝えします。
理解できると、なぜ直前になって行きたくなくなる現象が起こるのかについても、ご理解いただけるはずです。
自己肯定感とは
自己肯定感(じここうていかん)とは、自分自身の価値や能力を認識し、肯定する心の状態を指す言葉である。自己肯定感が高い人は、自分自身を尊重し、自分の意見や感情を大切にする傾向がある。また、困難な状況に直面したときでも、自分自身の力を信じて行動することができる。自己肯定感が低い人は、自己否定的な思考に陥りやすく、自己評価が低くなる傾向がある。自己肯定感は、心理学の領域でよく研究されており、自己肯定感を高めるための様々な方法が提案されている。例えば、自分自身の長所を認識し、自己肯定的な言葉を使うこと、自分自身を他人と比較しないことなどが挙げられる。
weblio辞書
自己肯定感は心理学の領域の中で研究されており、研究者により自己肯定感の定義が異なります。
Wikipedia
研究者 定義 高垣忠一郎[2] 「他人と共にありながら自分は自分であって大丈夫だ」という、他者に対する信頼と自分に対する信頼 樋口善之・松浦賢長[3] 現在の自分を自分であると認める感覚。(下位概念:諦観・帰属・独立の3つの概念により構成されると仮定)※諦観ー受容/帰属ー所属意識/独立ー自立 樋口善之・松浦賢長[3] 現在の自分を自分であると認める感覚。(下位概念:自律・自信・信頼・過去) 田中道弘[4][5][6] 自己に対して肯定的で、好ましく思うような態度や感情。自己に対して前向きで、好ましく思うような態度や感情 多田怜子・蛎崎奈津子・石井トク[7] 「自分自身のことが好き(自己受容)」、「自分自身を大切にしている(自己尊重)」、「生まれてきてよかった(自分の命に対する受容)」を合わせたもの。 久芳美惠子・齊藤真沙美・小林正幸 [8] 自分自身のあり方を概して肯定する気持ち。(理想自己と現実自己のずれをうまく調節しながら、ありのままの自己を受け入れるという自己受容性とは区別する) 東京都教育委員会[9] 自己に対する評価を行う際に、自分のよさを肯定的に認める感情。 明橋大二[10] 自己肯定感とは「自分は大切な人間だ」、「自分は生きている価値がある」、「自分は必要な人間だ」という気持ち。 諸富祥彦[11] 自己肯定感と他概念との関連性について図式化。 東京都教職員研修センター[12] 心理学用語のself-esteem(セルフエスティーム)を訳した言葉。 江角周子・庄司一子[13] 自己の価値基準を基にした、よいもダメも含め自分は自分であって大丈夫という感覚。 菅原隆志[14] 自己(自分自身)を肯定的に解釈して生まれる肯定的な感情のことで、積極的に肯定して生まれる感情。 三浦修平[15] 被受容感と自尊感情からなる。 各研究者により自己肯定感の定義
わたし自身も自己肯定感についての本を読んだり、自己肯定感アップカウンセラーの資格取得のための勉強に触れた上で、
『ダメな自分も良い自分も自分なのだと、肯定的に認める』
『ありのままの自分、丸ごとの存在の自分であって大丈夫』
と、自己肯定感について上記のように認識しています。
例えば何かをやってみてできなかったときに、「できない自分はダメな人間だ」とネガティブに考えると自己肯定感はたちまち低くなります。
何かをやってみてできなかった時に「できなかったけど、それが今の自分である」「挑戦することができた」など、ポジティブな視点でとらえることで、
「今の自分」を大切に思え自己肯定感が高まるのです。
『自己肯定感の高い人=自分に自信がある人』と認識している人もいるけど、それは誤りだよ!
読んだだけでは意味が伝わりにくいかもしれないため、よく間違えられがちな「自分に自信がある人」と「自己肯定感の高い人」の違いを例に解説してみましょう。
自分に自信がある人と自己肯定感が高い人の違い
例えば他人から何かを任された時、自信がある人と自己肯定感の高い人の思考には以下のような違いがあります。
あきらかな思考の違いがありますが、お気づきでしょうか。
自分に自信のある人は、「〇〇できるからすごい!」と認められるための理由や周りの評価という条件があるために自信を持っています。
このようなタイプは、できなかった場合、「〇〇できなかった自分なんてもうダメだ。周りももう自分に何も期待しなくなるだろう」と、
一つできなかったことがあるだけで全てがダメだと考えてしまいます。
そして自分の存在の否定=自己否定の気持ちへと変わり、たちまち自信がなくなってしまいます。
つまり条件によってもたらされた自信はあまり意味をなさず、自己肯定感は低いのです。
一方自己肯定感が高い人は自分を理解しているため、自分にできることとできないことの線引きができます。
できないことをできる人に頼ることで、頼られた側も肯定的な感情を抱く機会にもつながります。
中には「自分のことだけで精一杯なのに、頼られて迷惑」と感じる人もいるかもしれません。
しかし何かをお願いしたあとに「本当にありがとう!あなたのおかげでとても助かったよ!」と、
心からの感謝の気持ちを伝えられたら相手はどう思うでしょう。
少なくとも、嫌な感情を抱くことはないはずです。
「やってよかった」「役に立ててよかった」と、相手にも肯定的な感情が芽生えます。
また、仮に自分でやってみてできなかったとしても、自分に自信がある人のように自分を責めることはしません。
「できなかった自分も、自分なのだ。どうやったらできるのか、また次の成長へつなげれば良い」
と、ポジティブな気持ちで受け止められ、自分自身でできることを増やしとどまることなく成長していけるでしょう。
自己肯定感の高い人は、自分だけでなく関わった相手や自分の周辺の人にも幸せな気持ちを抱かせられます。
そのため、職場や友人間など人間関係が重視される場面などでも周りから好かれる存在となるのです。
自信家と自己肯定感の高い人の違いはわかったけど、予定の直前に行きたくなくなる現象との関係がいまいちわからない…
そうだよね!次は自己肯定感の低い人の特徴を見てみよう。
理解できれば話がつながるよ!
常に相手からどう思われているかを気にする人は自己肯定感が低い
自己肯定感が高い人は、「できない自分・ダメな自分」も肯定的に受け止め、さらなる成長へとつなげられますが、
自己肯定感が低い人はそれができません。
自信家が自信を失うと、たちまち自己肯定感が低くなるとお伝えしましたが、
自信家も自己肯定感の低い人も、自分にとって1番重要なのは、周りから自分がどう見られているかです。
自分に自信がある人間は、周りからの評価が高ければ高いほど自分に自信を持てますが、反対に周りからの評価が低ければ自信を失ってしまいます。
「周りや他人があっての自分」という思考のため、自分の考えや気持ちよりも常に相手の気持ちを考えてしまううのです。
この女性が考えていること、どこかで似たような言葉を見た気がしませんか?
そうです。
『直前に行きたくなくなる現象が起こる理由』で見た、【➁勝手に気遣いして疲れるタイプ】さんの気持ちです。
自己肯定感の低い人は、相手(他人)からの評価を何より重視し、さらに嫌われないためにはどうすべきなのかを考えてしまうため、
自分の中で芽生えた気持ちにも蓋をし、相手に伝えることをしません。
そうやって自分気持ちを無視し続けると、最終的に自分の気持ちがわからなくなります。
「約束した時は乗り気だったのに、直前になって行きたくなくなる気持ちの変化」について、自分の気持ちがわからないためにモヤモヤとした状態に陥るのです。
自己肯定感が低い人の特徴をまとめます。
✔ 常に相手の気持ちばかり優先して考えてしまう
✔ 「いい人」「優しい人」と思われたくて無駄に他人に気遣いし、疲弊してしまう
✔ 自分が何を考えているのかわからない
✔ 他人と自分を比較しては落ち込む。を繰り返す
✔ 「こうあるべき」「普通は~する」など、他人軸のルールで物事を考え、決めつけてしまう
何となく生きづらさを感じていたり、モヤっとする気持ちが常にある人は、自己肯定感が低下しているサインかも!
自分に当てはまることがないか確認してみてね。
直前に行きたくなくなる現象の対処法
予定の直前に行きたくなくなってしまうことの原因が、自己肯定感の低さにあることがつながったと思います。
それを踏まえた上で、直前に行きたくなくなってしまう現象の対処法として効果的な方法は、自己肯定感を高めることです。
自己肯定感が高まると、自分の気持ちや自分がどうしたいのかがわかるようになります。
自分の気持ちに従い行動することで自分を大切にでき、自分を大切にすることで気持ちに余裕ができ、他人を大切に思うことができます。
他人を大切に思えるようになると思いやりの気持ちが芽生え、他人を怒らせたり悲しませるような言動がなくなります。
まさに人間関係の好循環を生み出すのです。
自己肯定感を高めるためには段階を踏みながら進んでいく方法が有効です。
詳しい方法は以下記事をご参照ください。
自己肯定感が高まるのを待ってられない!今すぐどうにかしたい!という方は、
今回の「予定直前になっていきたくなくなる現象」においてすぐにできることをお伝えします。
・とりあえず出かけるための準備を進める
・不安な気持ちを紙などに書き出し、自分の感情を理解する
・相手との信頼関係を考慮しつつ、スケジュールを変更できないか相談してみる
一つずつ説明していきます。
とりあえず出かけるための準備をしてみる
人は継続よりも、何か行動を起こすまでの方が労力を使うと言われています。
そのため、ネガティブな感情を抱き動きたくなくても、とりあえず着替えてみる、髪の毛を整えてみる、など出かける準備を進めてみましょう。
行動を起こすことによりその後の行動するための労力が軽減され、準備が進みやすくなるためです。
不安や緊張などのネガティブな感情を抱いている人でも、身体活動を行う準備を進めることで、予定に対して前向きな気持ちを持てることが心理学的研究でも報告されています。
まずは、簡単なことから動き出してみましょう。
不安な気持ちを紙などに書き出し、自分の感情を理解する
自分が何に不安を抱いているのか、書き出しアウトプットすることで客観的に見ることができます。
例えばそれが相手に対する気遣いからくる気持ちの重さなのか、
目的の場所へたどり着くためのルートに不安があるのか、
人ごみの中に身を置くことが憂鬱なのか…
理由は様々かもしれません。
例えば賑やかな場所に抵抗があるのならば、静かに過ごせるような場所へ変更できないか相手に相談することも可能です。
自分の不安に思うことや感情を理解することで、同時に対処法が見つかることもあります。
正直な自分の気持ちを認めることから始めてみましょう。
相手との信頼関係を考慮しつつ、スケジュールを変更できないか相談してみる
動き出してみても書き出してみても、「どうしても今日は行けそうにない…」と感じたら
相手への思いやりを持ちつつ、スケジュールを変更できないか相談してみても良いかもしれません。
「当日にリスケなんて、誰でも嫌に決まってる」
「絶対理解してもらえない…」
というのは、自分の気持ちの中で相手の気持ちを決めつけてしまっているだけです。
意外と「全然いいよ!いつなら大丈夫そう?」と、予想していよりもすんなりと事が運ぶかもしれません。
そうなれば「こんなことでは怒らない人なんだ」と、知らなかった相手の一面に気が付けたり、さらに相手に思いやりの気持ちを持てる機会が増えるチャンスです。
「決めつけ」は自己肯定感が低い人の特徴でもあります。
自己完結せず勇気をもって相談してみましょう。
直前に行きたくなくなる現象に陥ったら自分の気持ちを分析しよう
直前にいきたくなくなる現象の理由の一つに、自己肯定感が原因ということをご理解いただけたでしょうか。
今回の現象のみならず、様々な人間関係において、相手がどう思うかよりも自分が何を思っているのかについて知ること、自覚していることが何よりも大切です。
自分の気持ちや感情は文字にしてみると客観的に可視化でき、自分のメンタルケアにもつながります。
X(旧Twitter)などのSNSの活用も良いですが、ポツリとつぶやいただけのつもりが色んな人から色んな見方や意見をされ、炎上してしまったり逆にストレスにつながる場合も。
自分の気持ちに向き合いたい、気軽に相談できる相手が欲しいという人にはAwarefy(アウェアファイ)というAIチャット技術を活用したメンタルケアアプリがおすすめです。
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自分の気持ちを理解することは相手を大切にすることにつながり、巡り巡って良い形でまた自分へと還元されていきます。
この好循環で自己肯定感はどんどん高まり人生が楽しく素晴らしいものになるでしょう。
心理学を学ぶことは、自分について深く知るための一つの手段としてとてもおすすめです。
自己肯定感を高めたい、自分について理解したいという方はこの機会に学んでみてはいかがでしょうか。
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